my priorities~軌(奇)跡~

青年海外協力隊 2018年度3次隊/青少年活動/ネパール 活動記録や想いを綴ります

「私は何のためにあなた達に英語を教えているの?」

 

ナマステ〜!お久しぶりです、Natsuです! こちら何とか元気に過ごしてます!

 

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class3(小学3年生程度)にて。名詞の末尾にyをつけると形容詞になることを説明してます。

 

先月(5月)になかなか更新できなかったのは気持ち的に落ち着かなかったのもあったと思います…

 

色々お話ししたい事は山々ありますが、今回3つ書いていきます。

どれも本音と現実をぶつけてます。

 

1.生徒に雷を落としました

 

塾講師時代からですが大抵私が生徒に叱る事の大半は宿題をやってきていない事でした。

(以前ふわっと見た記事ですが、宿題は事実学力向上に響かないという結果が出ているらしく、フランスやロシアは先生方が生徒に宿題を出すと罰せられるそうです。

塾講師時代は宿題をやらなかったことより、みんなと同じ課題を出されて自分だけ都合よく逃げようとする姿勢について叱っていたのですが、朝早くから夜遅くまで学校、部活、はたや塾にも行って宿題もやらないといけないとなると生徒達はストレスフルだっただろうなと反省してます)

 

宿題が必ずしも学力直結に響くかどうか怪しいですが、でもネパールの教育現場は生徒の身の丈に合わないほど内容が難しい。

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class4(小学4年生程度)にて。テキストはall Englishは悪くはないと思うけどそもそも生徒は問題の説明文が読めない。教師用の回答がないから先生方時々間違えた回答を教えている。

 

そして勉強する姿勢、習慣が身についてない。

習ってきている内容が身についてないと痛感したので、毎日ならぬ3日に1回くらい宿題を出してました。

 

先日、class3(小学生3年生程度)にて「今日も予習はバッチリ。最近生徒も少しずつ理解してくれている気がするし、自分も小学生に対する指導方法がほんの少し理解できたかも。さぁ今日も全力で頑張ろう」と思って教室に入ろうとした途端、一部の生徒ががさごそしていて私が入ってきたら慌てて何もなかったようなフリをしてました。

 

何をしていたかというと、1人の生徒がきちんとやってきた宿題を他の子達が丸写ししていたのです。

 

今回出した宿題は決して難しいものではありません。

授業をしっかり聞いていたら間違いなく解けるような問題でした。

 

N「今何してた?」

生徒「...」

N「宿題はどこでやるものなの?」

生徒「家」

N「何でやって来なかったの?」

生徒「忘れてた」

N「忘れてたら人のを写して言いい訳?」

生徒「…」

 

前職でも嫌といっていいほど宿題を忘れたからやらなかった生徒を何人も見てきましたが、宿題をやらなかった事より、サボって友達のを書き写して都合良く逃げようとする事の方が何倍もタチが悪いと思って雷を落としました。

 

それと同時にこっちは母国語じゃないネパール語を使って英語を教えている、授業の準備もして時間もきっちり守ってるし、生徒の為に毎回全力でやってる。

 

「私は何のためにあなた達に英語を教えているの?」

 

この言葉の真意を生徒が理解してくれたかは分からない。

珍しく右手が震えていた。

怒りよりも悲しみの方が大きかった。

 

でも雷を落とした後は普通通り授業を、そして翌日も今まで通り授業を実施しました。 いつまでもネチネチ根に持ってても大人気ないし、今回を機に生徒が何かを感じとってくれて、行動が少しでも変化してくれたら嬉しいです。

 

2.先生方にも雷を落としました

 

発展途上国の教育現場あるあるかもしれませんが、先生方一言で言うとモチベーションが低いです。

 

授業中(自分も間違えるのに)問題を間違えた生徒を竹の棒で叩いたり、授業が始まってもオフィスでボケーっとしたり遅く授業を始めるくせに終わりの時刻だけは守ったり、先生によってですが休憩時間に生徒とコミュニケーションをとる姿が見られず...

 

お金を稼ぐためだけに働いてるんだろうなっていう印象です。

 

おまけにこちらの学校、沢山の保護者が校長や学校に不満を持っている筈なのにクレームを言ってこないんですね。

なので不満があったら遠くても私立の学校に通わせる。

 

一応私が配属されている学校は(校長を見てると本当か嘘か怪しいけれど)、村の教育委員会からの予算が滞っているらしく、生徒からも学費を毎月貰って学校が運営されてます。

そしたら私立と変わらないじゃんって感じですね。

そしてその学費が先生方のお給料になります。

 

先生方生徒の保護者から頂いた学費でお給料が出ている筈なのに仕事に責任感がない、授業の開始時刻を守らない。

オフィスでずっと喋ってばかりいる。

今迄奥さんや教頭に先生方の態度について話していたのですが、先生方一向に変わる気配がない。

 

ある日、授業開始時刻をとっくに過ぎているのにオフィスでお喋りばっかしている先生方に痺れを切らしてとうとうガツンと言いました。

 

N「あなた達授業ないの?何分オフィスにいるの?」

(ボケーっとしていた1人の女性の先生がそそくさにオフィスを出て行く)

正規「1.2.3...えー10分!」

N「(え?数えるところじゃないだろ?)何で授業に行かないの? 生徒達は勉強する為にお金を払って学校に来てるんだよ!?」

正規「俺は授業ないもん!」

N「(先生がこれ誰がやったの?って言ったら俺やってないっていちいち言うリアクションと同じじゃん。あんた正規だろ?小学生と同じ事言ってるじゃん)」

非正規「ネパールだからいいんだよ」

N「ネパールだからいい?ふざけた事を言うな!ネパールは良くても他の国じゃ失礼な態度だからな」

 

それ以来先生方は、「授業中もオフィスにいたら校長と同じようにNatsu も行け行け言いだす」と思ったのでしょう。

昼休みを終えた後の5時間目は私が授業が空きで、私がオフィスに残っているとそそくさに授業に行こうとしてますが、恐らく私が居なかったらずーっと変わらずお喋りばっかしているところでしょう。

 

恐らく先生方からしたら、自国の人間でない若造からあーだこうだ言われるのはいい気分じゃないと思います。

ですが校長も含め先生方のルーズさに痺れを切らした多くの保護者が我が子を新学期から私立の学校に転校させた。

 

着任当初、全生徒を見て2年間この子達の為に全力を尽くそうと思った。

 

だけど可愛がっていた生徒が、よくハグしていた生徒が、家に連れて行ってくれた生徒が新学期から私立の学校に行ってしまった。

 

先生方は村の教育委員会から叱られたらしいが全く変わってない。

 

これ以上大切な生徒と離れてしまうのは嫌だ。

先生方もこのままじゃいけない、昔から続いているだろう負の連鎖を断ち切って欲しい。

あなた達の姿が、将来子ども達に大きな影響を与える事を声を大にして言いたい。

 

子どもは親と教師を見て育つと。

 

まだまだ闘いは長いです。

 

3.こんな私を支えてくれるもの

 

日々こんな感じで他に悩む事も多く、気持ちが晴れない日の方が多いですが私を支えてくれている人や動物がいます。

 

学校1しっかりしていて、私の気持ちも親身に理解してくれて本当に優しい教頭

 

美味しいご飯を毎日作ってくれ、愚痴もしっかり聞いてくれる奥さん

 

ワールドイズマインかつ構ってちゃんな猫

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鳴き声も輪郭も体型も全てメロメロな子ヤギ

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毎日牛乳くれたり車に乗せてくれるご近所さん

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アル(木の実)の木にて。黒い服を着ているのがご近所さんで木に隠れていてかろうじて赤と青い服が見えるのが奥さん。木に登ってます。

 

果物くれたり陽気な先生

 

ブログを見て下さって応援してくれる方々やコメントを下さる方々

 

村を離れたら何でも話せて聞いてくれるネパール人や隊員

 

勿論イライラする事もあるけれどそれ以上に思い出という素敵な宝物を残してくれる愛しの生徒達...

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色々思う事は多いですが今月と来月は合間を縫って学校以外の場所に行けるのでリフレッシュできそうです^^

 

まだまだ頑張れます!

 

 

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